一年目 初夏その2

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走り出してしばらく沈黙が続き気まずい雰囲気になった。 そんな沈黙を破ったのは彼の方だった。   「まだ緊張してる?それとも幻滅した?」 「全然!かっこよくてびっくりしてるよ!かっこよすぎて緊張してるけど。」 「そっか。かっこいいとか言われたことなかったから嬉しいよ。ありがとうね。」   彼の笑った顔を見てると私の緊張もほぐれてきて、気楽に話せるようになっていた。   「こんなかっこいい人が来るなんて思ってなかったからびっくりしたよ。 私はかわいくなくてがっかりだったでしょう?」   自分の格好を見てすごく恥ずかしくてたまらなくなった。
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