一年目 初夏その2

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「かわいくないことないよ。」   急にマジなトーンで彼が言ったからすごく照れてしまった。 車の中が暗くてよかった。 きっと明るかったら顔が真っ赤になっていたのがバレていただろう。   「あ、ありがと。」 「どういたしまして。あ、ちょっとコンビニ寄っていいかな?」   そう言ってコンビニの駐車場に車を入れると、いるものはあるかと聞いてきたので、飲み物を頼みしばらく車の中で待っていた。     数分後に帰って来た彼の手にはたくさんの荷物が持たれていた。   「ごめんお待たせ。 飲み物だけじゃと思っていろいろ買って来たよ。」 「ありがとう。気を遣わなくてよかったのに。」   それから彼の買って来たものをつまみながらまたしばらく走り続けた。
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