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朝起きると、ヨシはもう着替えて私が起きるのを待っていた。 「ごめんね、待ってた?」 「俺も今起きたんよ。サヤカ、山行くよ、山。」 「山?」 「早く!山!」 ヨシに連れ出されるがまま、山に行った。 ドライブウェイがあって、車のまま頂上まで行けるので、オススメらしい。 40分くらい登ったところで、ヨシは急に車をUターンさせた。 「えっ、えっ、何で?」 ヨシは驚いている私のおでこにキスをした。「目瞑って。」 「う、うん。」 ウィーーン!!! 車は後ろ向きのままいきなり登りだした。 キキィっ!! 「はいっ、いいよ。」言葉を失った。目を開けた私に飛込んできたのは広島の町を見渡せる素敵な景色だった。 ヨシは私の手を引いて外に連れ出した。 背の高いヨシは顔を私の目線まで下げて、耳元で言った。 「良く見える?もっと見たい?」 「…?」 ひょいっと私を持ち上げてベンチの上に立たせた。 「良く見えるじゃろ。この町に一緒に住もうな。」 「うん。」 私たちは広島の町を見下ろしながら今までした中で1番長いキスをした。
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