雨が降る

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チロは悲しくなりました。 跳ね返しの水を受けて少し濡れているサイは 遠くを見るような目で呟くのです。 恐ろしく無表情に 「ごめんなさい」 「‥どうして、ごめんなさいなの?」 「‥わかりません。でも」 言葉を切って、 サイは何かを思い出すように言います。 「チロが、今してるような、そんな顔をさせてしまうコトが多いから。いつも」
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