流す涙のその訳は話せないから

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 男は嬉しくなり、さらに女の自慢を始める。  この給侍は彼にとって、どんな話でも黙って拝聴し、それに応じた適切な言葉を返す、まさに理想の聞き手だった。  その日もまた、男は給侍に語った。  そして待った。  至極の祝辞を。
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