嘘子

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子供は親に愛されたくて嘘をつくらしい。 アタシは昔から嘘をつく子供だった。 作文を書けばありもしない話を書き親に注意された。 アタシは親に興味がない、会えば普通に仲良し家族。 家族が揃うのは日曜日の夜だけ…平日は父も母も帰りが遅かったから朝しか会わなかった。 アタシは一回り年上のお姉ちゃんと過ごしてた。お姉ちゃんも週の半分はいなくてアタシはお姉ちゃんの部屋のマンガとテレビドラマを見て夜を過ごした。 不満はなかった。 お姉ちゃんは明るくて派手で優しかった。アタシが高校に入った年に結婚して遠くに行ってしまった…アタシもそれからは家に寄り付かなくなった。 ――――― ‐小学6年の頃‐ 『あの子、最近ムカつかない!?明日帰りやっつけちゃおうよ!』 アタシの事だ…ついにアタシの順番が来た。うちのクラスにはリーダーみたいな子がいて、その子の指示でいじめのターゲットが決まる。 ターゲットになるとシカトだけならまだしもクラス全員からキモい等言われ続け酷いと呼び出されて暴力を振るわれる。 明日からアタシの順番… 『ねぇ!』 呼びかけられた… 振り向くなりアタシは駆け寄りすがりつくと泣きながら 『アタシ…アタシ…どうしたらいいんだろう。彼氏が事故で…』 リーダー女はビックリしながらもアタシの背中を擦りながら話を聞いてくれ家まで送ってくれた。 内容的にはこうだ… 塾の体験講習で仲良くなった高校生の男子と付き合ってたが今朝メールしたら親から昨日事故でなくなったと…高校生には中学生だって嘘を付いてたから誰にも相談出来なくて、内緒だよアナタだけにしか言わないからと… 笑いが込み上げてくる! バーカ!昨日読んだマンガの話だよ! 自分の演技力とあの心配そうな顔を思い出すだけでお腹がよじれそうな程ウケた! 翌日からアタシはリーダーの隣にいる様になった、気に入られたのだった。
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