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レイ>>
君は、大人とは何かを聞いた。
私も君に質問をしよう。
子供とはなんだ。
たったそれだけの文。
鈴香にはそれが男か女か少し気になったが、とりあえず、それは後で考えることにした。
鈴香は困った。
大人ってなんだろう?
その事で、今まで鈴香の頭の中は一杯だった。
逆に、じゃあ子供は?と聞かれて、彼女は戸惑うばかりだった。
「んー。なんやろ?」
一人呟き、頭を抱える。
「子供、子供、子供……」
呪文のように小さく呟き続け、
「んなんわかるかぁ!」
さじを投げた。
母親が心配して来たが、鈴香はそれを無視した。
「レイって、どんな奴やかようわからんわ」
麗鈴は掲示板に書き込み、不敵な笑みを浮かべた。
そして、横を見る。
隣には、中途半端に冷えたご飯があった。
「いつからだろうな……」
箸を手にとり、呟き、
「こうして、一人で食べるようになったのは」
悲しげに笑む。
その視線の先には、優しく笑う母親の遺影があった。
「母さんが死んでから、やっと一年。あの、うるさい女が来てから、やっと半年だ」
母親に向かってそれだけを呟き、また箸を動かし始める。
そして麗鈴は視界のすみにある掲示板を見て、ため息を静かにつく。
「大人とは何か……」
そういって思い出したのは後妻だった。
そして日本の偉いウソツキたちだった。
「まぁ、似たり寄ったりだからな」
くすりと笑い、パソコンの画面を変える。
そこにあるのは、麗鈴の父親を恨んでいる人の声。
彼女はそれらに全て目を通し、全てに意見を出していく。
そして、ふと掲示板の少女のことを思う。
彼女はどんな娘だろうと。
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