◆辞書と現実◆

1/2
前へ
/38ページ
次へ

◆辞書と現実◆

鈴香は「子供とは何か」と言う問の答えに困り、仕方なく電子辞書で探した。 「ばれへんやろ……」 少しずつ慣れないボタンを押す。 そして、出たものを掲示板に入力していく。 その時、ちょうどチャイムが鳴り、慌てて携帯をしまう。 「スズ、今日どっか寄ってかん?」 不意に聞こえた後ろの友達の声。 それにぎこちない笑みを浮かべる。 「ん。安いところならね」 「任せときなって。ね、それよりも漫画書いた?」 期待に満ちた目。 それに、更なる苦笑で答える。 「始めるぞぉー。携帯つけてる奴は俺に見せろ。携帯使って莫大な借金負わせてやる」
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加