無視されるアイツの気持ち

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エロ小説云々はおいといて、アタシは嫌がらせかと思うくらいのアイツのからかいをうまく受け流してた。 ちょっとからかわれる事に快感を感じてたアタシはMなのかもしれないね。 でもそうされる事でアイツとのつながりが保たれているのもまた事実。 アタシはこの細い糸を失いたくない一心でアイツにからかわれようと努力していたのかもしれない。 「兄さん」「兄さん」ってまるでブラコンの妹みたいに纏わりついてたっけ。 アイツは一度も「迷惑だ」なんて言わなかった。 そうこうしているうちに後期試験も終わり、春休みに入った。 バレンタインにアイツは梨絵さんに会いに行った。 アタシは梨絵さんにお菓子を作って渡してもらおうと思ったけど見事にタイミングを逃してしまった。 要はアイツに預けそびれたって事。
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