告白

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新井さんと付き合い始めてアイツのからかいはエスカレートした。 ここに書いちゃったら公序良俗違反で訴えられかねないから書かないけど、とにかくアイツは色々言ってきた。 特にデートの後はイライラしたような気がする。 心の中で「兄さんには関係ないだろ!」って何回叫んだことか…。 それでもアタシは変わらずアイツの側にいられるのが嬉しかったし、梨絵さんがいない時はアタシが支えてるって変な優越感があった。 2年に進級するとアタシとアイツはコースが別だから講義で会うことは殆どない。 週に2回、運が良ければ3回程度だ。 けどなかなか大変でアタシはニヒリズムに陥ってしまったのかはたまた五月病なのか五月頃はかなり無気力で虚ろだった。 なんだか自分がこの広い世界に必要とされていない気がして、アイツが刑法2のノートをコピーさせて欲しいって言ってきた事もノートが必要であってアタシ自身は必要ないんだ、と思う程だった。 多分無理に講義を大量に詰め込んだのがいけなかったのかもしれない。 毎日朝家を出て夜遅くに家に帰る。 自分で決めた事だから仕方ない、と頭ではわかっていた。 でも2時間という通学時間の宿命だからかもしれないけどアタシは疲れていたのかもしれない。
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