旅立ち/N

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シルクの厚いベッドに埋もれて ノルタージュは額から絶えず汗を流していた。 いつもは薔薇の様に赤い頬は見る影もなく真っ青に青ざめ、 歯並びの良い唇からは、 ガチガチと歯の鳴る音が止むことなくもれた。 「な、何なのじゃ。あ、あの……」 ノルタージュは震える指で執事室に繋がっているベルを引いた。 直ぐにメイドの一人が部屋まで来た。 が、ノルタージュは相手の顔を見ることなく手元にあった枕を投げつけた。 「お前ではない!!マヤトレイを呼べ!!今すぐ此処に!!」
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