旅立ち/N

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大広間。 薄いローブを身に巻き付けノルタージュは上座にぐったりともたれ、 教育係の大魔導師マヤトレイの演説を聞いていた。 此処に集まった者達は全てノルタージュにその力を買われた選りすぐりの剣士、魔導師、体術士。 各地に散らばっていた彼等を呼び戻したのは、 ノルタージュの夢に世界の危機を感じ取ったからだ。 実をいうと、このノルタージュ。 四大陸でただ一人の予知夢の力を持ったプリンセスだったりする。 「あー、皆に集まってもらったのは他でもない姫が、予知夢を御見になったからだ。」 兵士達の間にざわめきが沸き起こった。 「静かに!!」 マヤトレイの低く貫禄のある声が大広間を包む。 「皆の気持ちも分かるが…姫はひどくお疲れだ。」 気遣うようにマヤトレイがノルタージュの表情をうかがう。 「かまわん…続けろ。」
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