満月の夜/錦戸亮

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    鉄臭い躯が嫌で、シャワーを浴びる為にけだるい躯を起こした―       「うーん…」   「な…んで…」       あたしのすぐ横にはそこにいるはずのない亮ちゃんの姿   あたしを後ろから抱きしめるようにしてぐっすり眠っている     知られた   知られてしまった   亮ちゃんにだけは…   貴方にだけは、知られたくなかったのに…     亮ちゃんに知られた、その事実で目の前が真っ暗になって、震えが止まらなくてその場にしゃがみ込んだ    
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