1:憧れの日々

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4月の陽気はとても温かくどこと無く寒かった…。新入生は新しい制服を着て、緊張の色を隠せない。 そんな新入生の姿を校門の大きな桜の木がたくさんの花を咲かせ、春の陽気とともに生徒を見守る。   「よーっし!がんばろ!」     気合いを入れる川崎瑠美。瑠美も女子高生一週間目。校門前の桜をみて…     「今度こそは…」     瑠美はそう言って俯いた。頭の中では暗闇でクスクス笑う声が聞こえた気がした… 瑠美は首を振って我にかえって「顔」を作った。        今日も一日が始まる。       教室に入り、笑顔で挨拶。教室には学級委員の中沢由紀、クラスメートの相田紗耶香のすがたがあった。     由紀「瑠美❗おはよう😃」     由紀と紗耶香は瑠美の席に近寄って来た。そして会話が始まる…。女の子の会話といえば、好きなアーティストの話、昨日のテレビの話…。そして、由紀にいつも言われる言葉…     由紀「瑠美、お前本当バカだな❗」     「えっ?知らなかったの⁉」      そんな会話に3人は笑ってた。私が求めていた会話…「友達」だった。
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