始まりの負

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私達が住む日本、その関東圏の一角に“彼”は生まれた。 幸か不幸か少し特殊な家柄であるその家では、“彼”は必要な存在ではなかった…。 そこでどのくらいの長さを過ごしたのかは、わからないが 不必要とされ、すぐに東北にある分家へと引き渡された。 まだ物心すらついてない“彼”が最初に手に入れたのは、偽ものの家族だった。 言っておくけど、これはハートフルなドラマではない。 都合よく、優しい育ての親など存在せず すぐに“彼”には、血が繋がっていないことが告げられ、温もりのない少年時代を送ることが決定された…。
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