12人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
私達が住む日本、その関東圏の一角に“彼”は生まれた。
幸か不幸か少し特殊な家柄であるその家では、“彼”は必要な存在ではなかった…。
そこでどのくらいの長さを過ごしたのかは、わからないが
不必要とされ、すぐに東北にある分家へと引き渡された。
まだ物心すらついてない“彼”が最初に手に入れたのは、偽ものの家族だった。
言っておくけど、これはハートフルなドラマではない。
都合よく、優しい育ての親など存在せず
すぐに“彼”には、血が繋がっていないことが告げられ、温もりのない少年時代を送ることが決定された…。
最初のコメントを投稿しよう!