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学生時代
正人は変わった。
何をされても動じない前向きな心を手に入れた。
結局、イジメは中三の秋、ある日突然何事もなかったかのように終結した。
クラスに新たなイジメのターゲットが見つかる事によって。
そのターゲットは正人をイジメてきた首謀者であった。
クラスメートたちは
「今まで悪かったなぁ…。アイツ、明日からイジメたろうや。お前も仲間に入れよ」
「アホらし。お前等で勝手にやっとけや。」
『時が解決する』
卒業後、正人は目標通り特進枠で校区外の公立高に進学した。高校では楽しい高校生活を過ごした。部活、塾、恋などに。
そして一浪したが、小学生の頃から夢であった、アメリカンフットボール部のある兵庫県の大学に入学した。
常に日本一を争うその大学の部活では、厳しい練習や仲間を通じて数多くの教訓を身につけることができた。
そして大学での四年間を終え、社会人として旅立つ時が来ていた。
正人は「日本債券信用銀行」という銀行に内定し、お堅い銀行員としての人生を歩むはずだった。
特に小さな地方銀行員である父親は息子の就職先を誇りにしていた。
しかし正人は卒業に失敗する。『留年』
スネをかじられ尽くした両親は激怒した。笑
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