1/15
395人が本棚に入れています
本棚に追加
/125ページ

 翌朝、携帯から鳴り響く目覚まし代わりのメロディー。斗馬は頭の辺りで鳴っている携帯を探り当てると、半開きの目であくびをした。  のっそりとベッドから這い出ると目覚まし代わりのシャワーに直行し、髪に茶に染まるスプレーをかけ始めた。  地毛であることは教師面々は承知している。が、全校生徒とまではいかないため、斗馬の朝は少し早かった。特に体育などスポーツの絡む朝は特に早い。  髪を染め終えると、黒いカラーコンタクトを目に入れた。  毎朝赤目になるわけではないが、時折赤く色を変えることがある瞳。アルビノと言えば聞こえはいいが、実際は珍妙な生き物としか見られない。  そんな風にしていつもと変わらぬ斗馬の朝が始まった。
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!