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雫は、茶髪のセミロングの髪を靡かせてニカッと笑った。
「…スゥ。」
思いきり息を吸い込むと、ベッドで丸くなっている人物に向かって大声を出す。
「竜っ!!朝だよっ!早く起きなっ!」
ドカッ
蹴りを入れられ、ムクッと起き上がり雫の顔を見る。
「…おはよ。」
寝起きでぼーっとしたまま言った俺に、ニカッと笑い雫は言った。
「おはよ♪早く起きないと遅刻すんぞ~!」
そう言うと手を振りながら雫は部屋を出て行った。
朝から蹴りを入れられ、俺はため息をつきながらベッドから出て制服に着替え始めた。
…いつからだろう。
雫が笑う度に、俺の中で嬉しい自分と胸が締め付けられる自分がいるようになってしまったのは……
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