さよなら

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雫が起きると、竜の姿はなく起き上がり制服に着替え始めた。 昨日のことが信じられずにいたが、手首の縛りつけられた跡を見てホントのことだと実感し顔が青くなる。 竜にどんな顔をして会えばいいというのだろう…… 部屋を出て、台所へ向かうと母が言った。 「雫、竜起こしてきてっ!!」 拒否したが、朝飯抜きにすると言われ仕方なく竜の部屋へ向かった。 部屋の前に立ち、ドアを開けようか…震える腕を必死に抑え、ドアノブを回した。 「…竜?」 竜の部屋には、誰も居なかった。
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