身代わり

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美優との待ち合わせ場所に着き、ぼーっとしていた。 頭に浮かぶのは雫のことばかり。 …好きな奴って、どんな野郎だよ。 そんなことを考えていると、俺の腕に誰か絡みついてきた。 視線を向けると、ニッコリ笑って俺を見上げる。 「竜、待った?」 「…いや。」 ぶっきらぼうに言う俺に、美優は優しい笑顔を向ける。 俺たちが付き合い始めたのは、つい最近だ。 クラスでも人気のある彼女に告白されたのだ。 初めは驚いたが、別に断る理由もない……なにより雫のことを忘れられるかもと思い、付き合うことになった。
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