は つ こ い ③

5/5
前へ
/27ページ
次へ
      …そこには、本当に私の好きなケンシロウ様とはかけ離れている、笑顔がありました。 暖かい、優しい笑顔。 不覚にも、…釘付けになってしまいました。 顔がかぁと熱くなって、なんだか恥ずかしくなってしまったので、急ぎ足でその場を離れました。         それから、です。 あの笑顔が忘れられなくなったのは。 いつも寝る前にはケンシロウ様を見ているのに、その前に、彼の笑顔が出てきてしまうのです!     なんなんでしょう?! 私は、ケンシロウ様が…。 ですが、彼の笑顔が…。     欲しい物ならなんでも手に入るのに。 今は、欲しいものがわかりません。     前は美味しかったはずなのに、 今日も爺の入れた紅茶が美味しく感じません。                   ........END
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加