閻魔の提案

5/10
前へ
/62ページ
次へ
「あー、皆は今日が何の日かもちろん知っておるな?そう、クリスマスイブだ。」 閻魔の発言に対し、皆非難ゴウゴウ、ブーイングの嵐である。 「せっかくの休日、それもクリスマスイブに死神全員集めて、何をなさるんですか?」 灰色の髪の青年死神が訊いた。 皆もそれを訊きたいようで、早く早くとか、そうだそうだとかいう声がしている。 「ほっほ。実は、とあるイベントをしようと思ってのう。」 「とあるイベントだって!何なのかなー?」 イリアが、帰りたそうな顔をしているアルフに話しかける。 「さあね…」 もちろん、そっけない返事である。 そんなことを全く知る由もない閻魔は、 「そのイベントとは…ずばり!『死神サンタプロジェクト』じゃ!!」 これまた、愉快そうな顔をして大声で言ってのけた。 「「死神サンタプロジェクト~!?」」 イリアとリアゼは、きょとん顔で同時に叫ぶ。 「はああ…」 対照的に、アルフは一人でまた深いため息をつくのだった…。
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加