閻魔の提案

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「サンタなんて、俺の柄じゃねえぜ…。それに死神がサンタなんて…変な気分だぜι」 そうぶつぶつ言いながら、赤い上着を着ているのはリアゼ。 鏡を見、やっぱり変だな、と呆れている。 「………」 無言でサンタの帽子とにらめっこをしているのは、アルフ。 かなり不機嫌なようで、眉をひそめ睨んでいるような目つきである。 元来、彼はイベントがあまり好きな方ではないから、無理もない話だが。 そんなアルフに気付き、イリアがトンッと肩を叩く。 「アールフ♪サンタになるんだから、笑顔でいこうよっ♪」 「笑顔、か…。」 「そ♪笑顔だよっ♪」 イリアは繰り返して、アルフの真前に立つ。
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