閻魔の提案

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「どんなかっこいい人もかわいい人も、ぶーたれてたら不っ細工に見えるのっιだーかーら!口元を少ーし釣り上げて、目元を和らげて、はい、にっこり!」 パンッと手を打ち鳴らして、イリアはにこりと笑う。 「…こうか?」 「う~ん…もう少し優しい目つきで♪」 「…こうするのか?」 「まだまだ♪楽しいことを思い浮かべて、心の底から笑うの♪」 「………ι難しいな…」 アルフは、諦めてしまったのか、リアゼの方に視線を移す。 「んっ?兄貴、どうしたんすか?」 「いや…なんとなく。」 「なんとなく…?」 リアゼは、狐につままれたような妙な顔をした。 けれど、アルフが気にするな、と言うので着替えを続ける。 「あっ…アールーフ!ここからが本番なのに~ι」 後ろからイリアの嘆き声が聞こえてきた。
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