≡≡初メール≡≡

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声にならない悲鳴をあげる。 「何なん、うっさあ。どぉしたん?」 妹が心配…いや、違う。 変態でも見るような目つきで、少し体を後退りさせながら問いかける。 美咲の妹は目が大きく、まつげも人より多く長い。そして少し濃いめの眉に赤く染まった唇。人形みたいな顔をしている。 一度だけ[デートだから]と化粧を頼まれたことがあったが これまで化粧が似合わないと思ったことはない。 私には絶対必要なラインもマスカラも、妹の顔には汚すための一つの道具でしかなかった。 薄づきのシャドーに 透明のグロスがピッタリだった。 最近は目をがっちりラインで囲んだ濃いめメイクが主流で、私もそれ系統。 妹からしたら、それをして欲しかったらしく、不機嫌になったけど 私は絶対にしなかった。 やっぱり可愛い妹には、1番可愛く似合う化粧をしてあげたかったから。 それを言うと普通なら喜んでくれるだろうが、この子は違う。 「あんたブスやもんねぇ。」 そう、これが妹の正体。 可愛い顔してズバッと物申す。 しかも私より妹の方が可愛いなんて、妹は当然のように理解している。 そんなズバッと言う妹に話して、自分に利益があるとは全く思えない。 「ごめん汗〃ちょっと携帯のゲームに夢中になっちょったんよ。」 「ふーん。」 妹は彼氏か別の男(コイツはいつも2、3人相手している。私なんて1人もいないのに!畜生!!)にメールしているのか、私の話はそっちのけで自分の携帯に噛りついた。
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