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そんな様子を部屋の隅で体育座りしながら見る漲たちはとてつもない疎外感を感じていた
「…もしかしなくてもさ、俺ちゃん達ってお邪魔?」
「なんか、ジャージのまま立食パーティーに来た中高生って感じだよな…」
「ちゅーこーせー?何だそれは?」
「……いや、何でもない…」
分りにくい上に自分にしか通じない例えに漲はリズの質問を流す。こんな例え話を追及されても自分が恥ずかしいだけだ
「それにしてもさぁミナギ」
「あん?」
「……クサいよ」
「やかましいわ!!」
「こら2人とも静かにせんか。2人のムードが壊れてしまう」
「「…スミマセンでした…」」
あまりにも一転した場の雰囲気に漲もグレイも驚きを隠せなかった
あれだけシリアスだったのに何故こんなギャグ漫画のような展開になっているのか
こういう時くらいはビシッと格好よく締められないものか
そこまで考えて漲は鼻で笑う
「無理だよなぁ…」
煮え切らない笑い声を残してこの一連の騒動は幕を閉じた
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