12、No title【最強系/魔物使い/ある種定番】

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「人間、そろそろ笑い過ぎだぞ!」 「もう何で笑ってたのか忘れたんじゃないの?」 「バカのように笑う自分を想像してまた笑ってるんだな!愉快の連鎖だ!」  他の2匹も「愉快の連鎖だ!」と声を上げ、それーい!と踊り出す  ようやく感情が落ち着いてきたのか、笑い過ぎて上がった息を整える葉樹 「お!馬鹿が正気に戻ったぞ!」 「バカだけど魔力がとっても美味しい人間が正気に戻ったよ!」 「良い人間は馬鹿に限るっ!」 「あはは!ホント、君たち面白いね…。さっきまで泣いてたはずなのに…今は楽しすぎて泣けてくるよ」  潤んだ瞳を右手で擦り、葉樹は3匹を見た 「人間はなんで泣いてたんだ?」 「どうしてそんな美味しいんだ?」 「どうしてそんなにバカなんだ?」  くるくると回りながら魔物たちは尋ねた  葉樹は一度立ち上がってから気崩れた服を直して座りなおす 「……僕ね、役立たずなんだって」 「役立たず?」 「役立たずって?」 「そんなに美味いのにか?」  美味しいって…、と葉樹は苦笑する 「…僕、魔法が使えないんだ…。魔力はあるし、魔法の知識もあるんだけど… でもその魔力が使えないんだ」  そう言って軽く瞳を伏せる  だが先程思いっきり泣いて、思いっきり笑ったせいか、随分気持は落ち着いている 「こんなに美味しいのに?」 「魔法が使えないのか?」 「魔力垂れ流しのくせにか?」 「垂れ流し?」  葉樹は尋ねる
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