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「そんな……」
「だから人間は怒ったのさ!」
「気に入った人間は連れ去って、目に付いた魔物は殺す!」
「それが当時の神様の教えさ!それに感化された人間も同じように魔物を殺した!」
「そんでもって喜んで生贄をささげてた!」
「だーれも不思議に思わない!だーれも不満に思わない!」
「魔物使いの人間だけが不満におもったのさ!」
「……魔物使い…」
魔物たちの話に何度も出てくる"魔物使い"
それが自分なのかもしれないという事実から、それがどのような存在なのかと葉樹は深く考え込む
だが、その答はあっさりと返ってきた
「だから魔物使いは異端って呼ばれるのさ!」
「えっ?!」
「神に背いた罪深き人間!」
「逆に、魔物に愛される優しき人間!」
「それが君さ!」
「たぶんね!」
「でも君は僕らにごはんをくれる良い人間!」
「気にすんな!」
気にすんな!気にしたら負けだ!とくるくる回る魔物達
だが、今まで魔法が使えない自分がその"魔物使い"というものらしい、という事実から、葉樹は気にせざるを得なかった
「……えっと…その魔物使いっていうのはどんな事が出来るの?君たちと会話が出来るだけ?」
「そんなわけ無い無い!」
「それしか出来ない人間が天魔戦争の中心に立てるわけないって!」
「魔物使いの持つ魔力はね、ボクら魔物に"影響"を与えるのさ!」
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