12、No title【最強系/魔物使い/ある種定番】

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「影響?」  そう、影響!と3匹の声が揃う 「魔物使いの魔力はトクベツ!栄養満点!」 「魔物使いの魔力はカクベツ!お肌スベスベ!」 「魔物使いの魔力は最高級!チカラが漲る!」  だからね、だからね、と3匹は続ける 「そんな素晴らしい魔力を食べられるボクたちもまたトクベツな存在なのさ!」 「冗談だよ!ボクらは君の魔力によって、どんな魔物になるかが変わるのさ!」 「魔物使いの真髄、それは魔物と仲良くなれて、魔物を育てられること!」 「オリジナルカスタマイズ!」  いえいっ!と相変わらずのハイテンションで言い切った。 「…育てる?」 「そうさ!キミはさっきボクらにこう言った」 「"僕のでよければいつでも食べて良いよ、いっぱいあるしね"」  葉樹の口マネで魔物が言った 「その言葉はボクらからすれば契約成立なのさ!」 「契約?」 「そう!契約!」 「魔力もらえるよ!っていう契約!」 「育ててもらえるよ!って言う契約!」 「魔物使いの手足になって、魔力を魔法に変換するお手伝いをするっていう契約!」 「変換……?」  止まる事を知らない魔物達の言葉を聞きながら、葉樹は"変換する"という部分が妙に気になった  魔力を魔法に変換…  それはつまり、体内の魔力を練り上げて、火や水といった"魔法"に作り替えるということだろう。  そして、3匹の魔物達の言葉を聞いている限り、どうやら自分は他の人と魔力の質そのものが違っているらしい  …ということは、自分はこの魔力を自分の力で魔法に変換することは出来ない、ということ。  それはつまり、自分には魔法を使う力が無い、ということで……… 「おわ!なんだなんだ、何でまた泣き出すんだ?!」 「ウツ!?ジャクネンセイのウツってやつ!?」 「ニンゲン特有のココロのヤマイか!」  いきなり泣き出した葉樹を見て驚いたのか、若干オドオドとした動きで浮遊する魔物達  だが、葉樹はその言葉を否定する様に首を振った
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