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『というわけでイツキ、さっさと仕事しろ』
「はいよーー・・・ってお前等切り替え早いな」
『さっさと仕事したらさっさと寝るんだよ』
「はいはい」
『これはお願いじゃない。命令だ!』
『命令だー!』
『3分間舞ってやるー!』
「3分?!」
くるくると回る魔物達を見ることすら忘れ、樹は机に向かった。
引継の際に渡された書類を見ながら必要項目へのサインや捺印を行い、必要があればスケジュール帳に予定書き込んでいく。
白かったマスが真っ黒に染まっていく様子からまだまだ忙しくなりそうだが、こうして自分を心配してくれる人がいるんだと思うと樹の心も少しは楽になった気がした。
少々強引で何の苦労もなさそうな魔物達のせいで無駄に疲れもしたが、別のところは回復されたかなと内心ほくそ笑んだ。
「まぁ、明日も頑張りますか」
明らかに邪魔している魔物たちを手で払い落とし、樹は仕事に打ち込んだ。
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