3、No title【シリアス/短篇】

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「勝者ラグ!!よって本大会の優勝者はラグに決定!!」 拡声器を使った青年の声が広い会場に響き渡る。 コロッセオに似た屋根の無いステージでは決勝戦を行った二人の男が息を切らしながら立っていて、ステージの周りを囲むように設置された観客席からは勝者の宣言が出たと同時にもの凄い歓声が上がった。 そんな観客席から1人の少女が飛び出し、優勝した少年の下へと駆け寄った 「ラグ!!優勝おめでとう!!」 「リタ。これで生活費が出来たね」 「うん!やっぱりラグは強いや、大人ばっかりの大会で優勝しちゃうんだもん!」 「………、いやいや…僕だってまだまだ知らなきゃいけないことがたくさんあるんだ。今回は運が良かっただけだよ」 「またまたぁ!そんな事言っちゃったら戦った選手の人たちに失礼だよ!もっと自身持たなきゃ」 謙遜しがちなラグに苦笑するリタ。 だがラグが優勝したことが余程嬉しかったらしく、リタはとても嬉しそうだった
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