5、月の王【現代学園ファンタジー/魔物/時忘れ原案2】

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というか何故こんなにも煮え切らないんだろうか。 化け物がいた、夕月くんが戦った。 その事実があるはずなのにどうしてもふざけているようにしか見えない いったい何がしたいんだろう……。 半ば呆れながら考えていたらふと月影の声がした 「おい」 「はい?」 「お前、さっきのアレ……、しっかり見たよな?」 「?見ましたけど……」 それが?と聞く前に月影は言葉を続けた… …私の生活を狂わす一言を 「じゃあお前はブラックリストに載ったってことだ」 「はいぃ?」 ルリは訳が分からず声を上げた いきなりブラックリストがどうとか、なんて言われたら当然だろう 「委員長、ドンマイ」 「カリカリ咀嚼音奏でながらの慰めなんて要らないわよ………、って…夕月君の目…」 「あぁ、これ?」 月影の持つじゃがりこから手は離さずに片方の手を目の位置に翳す いつもは黒のはずの目が何故か金…いや、銀…?どちらとも言い難い色に変わり、月の光を反射してキラキラと輝いていた 先程外したコンタクトに関係があるのかな、と予想してみた 「本当はこの色なんだ。けど学校じゃ目立つでしょ?だからカラコンして隠してたんだ。 コンタクト外さないと"力"が出せないからさっきは外しただけ…」 「力?」 「さっきの隠者……、化け物を倒すための力のこと」 そう言ってまたじゃがりこを摘んだ 昼間から見ていてもサラダ味しか食べていないという事は好物なんだろうか そんな事をぼんやりと考えていると、夕月から思いがけない一言が返ってきた
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