6、No title【現代異世界混合ファンタジー/超絶半端】

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夏休みも終わり、新学期が始まる9月1日の朝。 玄関で不思議な手紙を見つけた 「何々? 『杉崎蓮矢様、ようやく貴方様を我が世界に迎え入れる準備が出来ました。 さぁドアを開けてください、そこが貴方の魂の故郷へと繋がっております』 ………、なんだこりゃ?」 黒い封筒を握ったまま俺は呟いた 半ば呆れ、半ば興味、愉快さと不愉快さ、そして誰がこんなイタズラを仕掛けたのかという途方も無い怒りと笑いが手紙を握る手に籠もる 「……、ドア…?」 ふと、手紙から目を離す 目の前には玄関 「……。」 学校までは歩いて10分、今の時間は8時15分。 まだ時間的には余裕があるのだが5分前行動を心がける俺としてはそろそろ出たい時間だった。 別にこの怪しい手紙を信じてる訳じゃない。 でも夢多き少年ならば『もしかしたら…』なんてことを思ってしまうもの…。そう考えると……… 「開けるの怖いな…」 ドアを見ながら呟く 「でもまぁ…実際あり得ないし気にすることでもないか…」 この手紙についてはまた家に帰ってきたときに考えよう、と思考を切り替える 「んじゃ行ってきま~す」 ガチャ… 2学期の初日ってのは毎日見てるはずの景色にも新鮮さを感じさせる日だな…。 強烈な青と白の空に太陽と木々がよく映える。朝特有の眩しい日差しが目に微かな痛みを感じさせ――― ―――――ない 「――――あれ?」 いや、"夏"を象徴する空にやわらかな日差し、頬をくすぐる風、確かにそれはあった。新鮮だなぁ、とは思った。 だが何だ?これは…… 「………、あれ、俺んちの庭ってこんなに小高い丘の上で海が一望できるような所だったか?」 半開きの扉からは絵画に出てきそうなほど景色のいい光景が広がっていた。 何だここ?俺んちは内陸部だし周囲に湖も無い。こんなに自然に囲まれてないし…、っていうか俺んちマンションだし ふと、今まで見ていた手紙の内容が頭に浮かんだ 《我が世界に迎え入れる準備が出来ました》 我が世界…。 我が…… ………世界…? 「・・・。」 《さぁドアを開けてください》 ドア…。 …玄関のドア…。 ま、まさかな… 「これが……、この外が異世界だって言いたいのか…?」
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