10人が本棚に入れています
本棚に追加
/164ページ
「よ~ぉ蓮矢!お前始業式サボるなんて良い度胸してんじゃん!」
「おはよ修、残念ながら遅刻じゃないよ。しかも数学の評定も5になった」
「うわっ!まさかお前数学教師のクイズ正解したのか?!」
修が驚きの表情になる
いや待て、コイツが知ってるってことは……アイツいつも遅刻者にクイズ出してたのか?さっき特別とか言ってなかったっけ?
「何?オガちゃんのクイズの話?
夏休み前には修ちゃんが引っ掛かったって言ってなかったっけ?」
修の話を聞きながら自分の席に着くと前の席の孝也(たかや)が身を乗り出して聞いてきた
なんと、修もだったのか…
「アレかぁ……。未だに答え分かんねぇんだよ……」
「?どんな問題出されたんだ?」
ひょっとしたら俺は答えを知ってるかもしれない。そんな自信と、それからちょっとした親近感から聞いてみた
「えっと………、授業の間に鳴るチャイムの名前」
「……。」
同じ問題かよ…
「へぇ、名前あったんだ?」
「らしいぞ?つーかあんなん誰が答えられるってんだよ」
「全くだねぇ…。答えられた人がいるならその面拝んでみたいねぇ!」
修や孝也には悪いけど俺は答えられたよ……。
言うに言えない空気になってきたから口には出さないけど…
「あ!話変わるけど次の休み時間に防災訓練あるらしいぞ?蓮矢は始業式にいなかったから聞いてないだろ?」
「そうなの?」
2学期早々から防災訓練ってありか?いや、半日だからむしろ"あり"なのか……。
まぁいいや。今のうちにトイレでも行っとこっかな…
………朝から牛乳飲みすぎたし
「今のうちにトイレ行っといた方がいいよなぁ…」
「あ、俺も!」
「何だ?また牛乳飲み過ぎたのか?このチビスケが!」
「うっせぇ!!」
180オーバーのお前にチビとか言われても悔しくも何とも無ぇよ!
俺だって160は――――……、あるんだからな!!………頑張れば…
最初のコメントを投稿しよう!