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―――――と、いうわけで今は１校時、世界史の時間。
最近じゃどこの学校でも習わないギリシア神話について習ってたりする
「くっそ……、結局トイレ行けなかったし…」
「蓮矢が我儘言ってるからだろ？便器の汚れくらいどーでもいいじゃんか」
「違うって言ってんだろ！？」
未だに人を潔癖症だと思ってる修がニヤニヤしながら小声で話しかける。
いい加減そのネタを掘り返すのは止めろという意味合いを込めて少しキツい口調で怒鳴る
…が…
「あーーー……。杉崎、それは先生の授業にケチを付けてるととってもいいのかな？」
「・・・・・。」
ちっ、ちくしょうっ！！修にハメられた！！
修を見ると机に突っ伏してプルプルと震えている。この野郎、笑ってんのがバレバレだっつーの！！
「じゃあそんなお前には……。
問３、ギリシア神話に登場するオリュンポス十二神。その中の主神ゼウスについて知っていることを上げよ、に答えてもらおうか」
うわっ…メンド…
「はぁ……。ゼウスはギリシア神話の最高神。
『ゼウスによって殺される』というお告げを受けた父クロノスによって命を狙われ、母レアがゼウスを守るためにクレタ山のニンフに預けた。
その後ゼウスは預言通り父クロノスを殺して主神の座を奪った……………こんだけでいいですか？」
「……まぁいいだろう……」
「他にもありますよ？ゼウスの妻と愛人～とか、その数十人の子供たち～とか、名前の由来とか何の象徴か～とか」
「い、いや…もういい」
「そうですか」
へっ…。俺にかかればこんぐらい朝飯前、いや、寝起きに飲む一杯の水道水より前だ！！
ちなみに雑学知識の情報元は実家の書庫な。両親がジャンル問わずの小説家だから資料の本が山ほどあるんだ
……。子守唄代わりに生々しいクトゥルー神話を挿絵つきで読み聞かされたのは今でも覚えてる……。
席に着くと詰まらなそうな修がこっちを見ていた。
お前は一体どんな結末を望んでたんだ……
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