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肉体と魂は「精神」によって繋がれている。
眠っている時は肉体と魂の接続が切れている状態で、この間にクロとリュートの魂のどちらかが肉体とリンクすることができるのだ。
また、例え二人の魂が起きていたとしても、肉体を使用している方が眠りにつかないかぎり代わることは出来ない。
眠る、または気絶するといった『肉体との接続が切れる』事をきっかけに、リュートとクロは交互に入れ替わりを起こす
そして今、肉体の所有権を持っているリュートには限界が来ているのだ
《ほらほら。お前の魂ガタガタいってんぞ?無理しないで俺に身体渡せっての!死ぬぞ?》
「(い、いやだ……わたす、もん…)」
イスに腰掛け、頭の中でしばしクロと争うリュートだったが数日間の不眠不休でピークに達した彼はついに我慢の限界に達し、夢の中に落ちてしまった
「…ったく…。可愛い顔してるクセにガンコなんだから…」
「?アンタ何言ってんの?眠いんならさっさとご飯食べて寝ちゃいなさいよ」
あ……。リュートの姉貴がいたの忘れてた…
「へーきだって!気分爽快!俺どっか行ってくるわ!!」
「あっ!ちょ……ご飯は!!?
……ったく…眠そうだと思うとすぐ元気になるんだから…。
ピークを過ぎるとああなるモンなのかしら?」
クロが目指すは……西のザーバト。
魔王の城があるところ………
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