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だから僕はこの瞳と髪が嫌だった
こんな気持ちの悪…「俺は『奇麗な色だな』って言っただろ。そんなに自分を卑下するな」
ポンポンと僕の頭に手を乗せて戒は小さく微笑んだ
「お前がその髪と瞳をどう思っていようと関係ないけど、俺や他人に同意を求めて自分を傷つけることはするもんじゃないぞ」
何でだろう…
優しく語りかけるように言い聞かせるその言葉に少し気持ちが楽になった気がした
それから戒はふっと笑い
「それに…、うちの生徒会メンバーと比べればそれくらいで丁度良いんだよ」
「…?」
「さて!お前には色々とやってもらう事があるからな、この話はここまでにしてとりあえず聖界に行こうぜ」
準備も終わった頃だろうしな!と戒は楽しそうに笑い、「聖界」という所に向かって歩き出した
まっすぐ自分の道を歩く戒の背中に僕は何故だかスッキリとした気分になり、思わず戒を呼び止めた
そして「ん?」とこちらを振り向く戒に向かって大声で言ってやった
「大樹!僕の名前は羽鳥大樹だよ!これからよろしく!!」
初めて出した大声は「自分」という存在を相手に知らせる言葉だった。
僕の突然の自己紹介に戒は驚いた顔になったが、次の瞬間ニカッと笑ってまた歩き出した
「早く来ないと置いてくぞ!"大樹"!」
「うわっ!待って、待ってよ!!」
着崩した制服を着た少し不良っぽい戒が、ほんの少しだけ神様っぽく見えた瞬間だった
――以上です。
4に登場した「紫堂戒」の最終決定版が彼になります。
明るい!そして考え無し!ちょっぴり自意識過剰な人になりました。
連載中の時忘れの扉の続編、1年後の話として作ったのですが、まぁここにまで読みに来るような読者様も居ないでしょう。
元々、こっちを先に出そうと考えていたので内容自体は細かく触れていません。
文章の汚さはあえてスルーの方向で…(;^_^A
メモ帳の中身をそのまま張りつけたんで手直しも何もしてなかったんです…OTL
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