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『お前!いい加減にしろよ!!アルメリアが死んで悲しいのは分かる。だけどな、後悔してるのがお前だけだなんて思うな!
俺達だってもっと早くあいつの病気に気づいていれば…って後悔してる。
けど一番後悔してるのはお前でも俺達でも無い。アルメリアだ!』
『……アルメリア、が……?』
『そうだ!お前、今の自分をよく見てみろ!アルメリアが死んだ悲しみでどっかイカれちまって人形ばっかり作って、メシもロクに食わないからそんなガリガリになっちまって、死んだアルメリアはきっと後悔してる。
「何でお前をそんな風にしちまったんだろう」ってよ!』
『お前はいいのか?!病気で苦しんでたアイツを、死んでからもまだ苦しませるってのか?!』
『……………お前たちに、アルメリアのことが分かるだって……?はっ、はは……!』
『し、シバ……?』
その時、アルメリアが亡くなってから初めてシバが大きな声を上げました。
その笑い声はどこか狂気染みていて、まるで何かに憑かれているようだったと町の人たちは言っていました
『お前たちに聞かなくても、アルメリア本人から聞けばいい………。帰ってくれ』
地下室にいる数十、数百もの人形がシバ以外の人間を担ぎ上げ、地下室の階段を上がる
『おい!シバ!!―――?!何なんだお前たち!放せ!放せよ!!』
『人形たち、彼らを玄関まで送ったら誰も入れないように鍵をかけてくれ』
≪わかりました≫
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それからシバはまた人形を作りだしました。
―――――そして"あの日"、アルメリアという"人形"が生まれました
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