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「そう?」
うさぎはアタシの頭の上に来た
から、手を伸ばして掴んだ。
「ねぇ、カケル?」
うさぎからパラソルを引き剥が
しそれを投げる。
「取り返しのつかないコトって
、知ってる?」
カケルの顔が強ばったけど、
アタシは構わず言葉を続けた。
「……後悔するコトは初めから
やんないの。謝るくらいなら、
悪いと思っても最後までやり通
すの。今さら言わないでよ、
そーゆーコト」
カケルは、その叩み込むように
言った言葉には何も言わないで
「ソレ、うさぎ持ってたら幸せ
になれんじゃん」
とだけ言った。
「そうね」
って返したら
「もう悲しまないで暮らせるな
」
ってカケルは苦笑い。
気が付くと
もう年は明けていて、
空はうっすら明るくなっていて
今年こそ、
いい年になるといいな。
………なんて、陳腐な事を
考えてた。
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