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理奈はその少年の手に
そっと触れた。
手を握ると顔を近付けて
柔らかく微笑む。
触れた手から
温もりと共に優しさが伝わる。
「そんなことない
すごく素敵な手…
頑張ってるんだね……」
理奈の行為に少年は急に
顔を耳まで真っ赤にして
手を振り払った。
「じゃあなっ!」
気を付けろよと付けたし
桜が舞い散る中
急いで去って行った。
後に残された理奈は
彼の汚れ具合から
かなり野球熱心なんだと思った。
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