4章

9/17
前へ
/511ページ
次へ
「おー生意気!」 「んだよっ!」 声のする方を見る。 そこには和輝と レギュラーの先輩に ベンチにはいれなかった先輩の 三人がいた。 「コイツ、レギュラーに 入れなかったこと僻んでんだ」 「何だよ!!」 「俺なんか スタンドで応援なのにな」 「うるせーな!」 「おっ 先輩に向かってきく口か?」 「頑張れよー」 「上手いんだから」 理奈には滅多に見せない 笑顔で楽しそうに話している。 先輩とこんなに 打ち解けているのは 一年でおそらく和輝だけだろう。 レギュラー組に混じり 先輩と関わりがある 勝也は無関心で愛想がない。 勝也と親しそうな人間は 先輩はおろか、 クラスメイトにも見たことがない。 和輝も決して 愛想がいい訳ではないが その野球に懸ける 情熱と熱意は 同じ道を目指す者を魅了する。
/511ページ

最初のコメントを投稿しよう!

663人が本棚に入れています
本棚に追加