4章

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左手を振って否定する。 「そんなことないよ! 目にゴミが入って 擦りすぎちゃって赤いだけ」 勝也は意外そうな顔をする。 理奈のその行動は 無理に明るく 振る舞っているように見えた。 「判った そのタオル今日一日貸すよ」 珍しく微笑して言う。 「あ…ありが」 「にしてもよー!!」 後ろを通り過ぎる 先輩の大きな声に遮られた。 理奈が振り返る。 どうやらこちらのことは 視界に入っていないらしい。 まったく気付く様子はない。
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