序章

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サラサラとストレートの綺麗な髪が 揺れると、振り返る。 女優の母親譲りの 端正な顔に、 愛らしい笑みを浮かべ、 「うん…そうだよ」 隠すことなく答え、 廊下にいた周囲の人々が 一瞬静まり返る。 話し掛けてきた少年も 理奈の笑顔を目の前にして 顔を真っ赤に染めて 言葉を失っている。 理奈の笑顔に少年が 照れてしまうのも当然である。 そして、廊下に 壮絶な叫び声が響き渡った。 理奈は多くの驚きの声を 背後に歩き去って行った。
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