4章

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「かっちゃん…どうして…?」 理奈は不思議そうに 勝也を見つめた。 掴んでいた腕を離される。 細い腕には想像出来ない 力強さだった。 いつもの無表情に 冷たさが増しているようだ。 理奈には一瞬、 俯いたその表情が ひどく哀しそうに見えた。 「もう…いいんだ…」 「え…?」 いつもより低い声だった。 雲が太陽に覆いかぶさり 光がなくなる。 先程まできらきらと グラウンドは輝いていたのに 辺りは一変する。 それが気分によるもの なのか判らない。 風が優しく 二人の間を駆け抜ける。 「別に、 判ってたことだから」 理奈に目を合わせずに言う。 先程までの笑顔はない。
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