5章

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「あっちー!!」 腕立て伏せをしながら 和輝が唸り声を上げた。 額には汗が浮かび、 和輝が動く度に 顔から滴り落ちる。 野球部は目的地の山に着くと すぐにバスから荷物を それぞれの部屋に運び、 休憩もなく練習になった。 日陰の下といっても この炎天下での筋トレは さすがに厳しい。 しかも、勝也と和輝は いつも早く終えるため 監督から指示され 他の部員の二倍の 腕立て伏せ、腹筋、背筋を しなければならなかった。 和輝が汗だくになりながら 腕立て伏せをしている横で 次の練習に備え、 重そうなバットや 野球ボールの入ったカゴを 休む間もなく運んでいる 理奈が目に入った。
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