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「あっちー!!」
腕立て伏せをしながら
和輝が唸り声を上げた。
額には汗が浮かび、
和輝が動く度に
顔から滴り落ちる。
野球部は目的地の山に着くと
すぐにバスから荷物を
それぞれの部屋に運び、
休憩もなく練習になった。
日陰の下といっても
この炎天下での筋トレは
さすがに厳しい。
しかも、勝也と和輝は
いつも早く終えるため
監督から指示され
他の部員の二倍の
腕立て伏せ、腹筋、背筋を
しなければならなかった。
和輝が汗だくになりながら
腕立て伏せをしている横で
次の練習に備え、
重そうなバットや
野球ボールの入ったカゴを
休む間もなく運んでいる
理奈が目に入った。
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