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練習も終わり
野球部恒例のランニングが
始まった。
ラストに山を走ることになった。
筋トレ同様
勝也と和輝は一周追加だった。
日も傾き、
空は真っ赤に染まる。
昼間の暑さが嘘のように
山の空気は涼しく
過ごしやすい。
ランニングを終え
息を乱した和輝が
山道を歩いていると
静かな寝息が聞こえる。
木製のベンチで理奈が
横になって寝ていた。
そういえば
他のマネージャーが不在なので
一人で今日
全員の分の雑用をしていた。
さすがに疲れたのだろう。
いつも弱音や疲れた姿を
絶対に見せない理奈が
こんな所でうたた寝をしている。
「オイ!…寝ちまってる」
和輝が近付いても
起きる様子はない。
「………」
昼間のことを思い出す。
理奈の髪がさらさらと
風に吹かれ、揺れた。
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