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小鳥が鳴いている。
木々がざわめく。
柔らかい光が
木葉の隙間から差し込み
辺りがきらきらと輝く。
吹き抜ける風が
汗を乾かしていく。
ベンチに手を付き顔を近付ける。
理奈は眠ったままだ。
「どうして…オレに構うんだよ」
さわさわと音を立てて
葉が揺れる。
和輝の顔が切なそうに歪む。
「お前を…
もう傷つけたくないんだ…」
……これ以上……
「だから…もう…
オレに…構わないでくれ」
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