プロローグ

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2007年11月  吉日 十字架が掲げられた白い建物。その隣にもまた、真っ白な建物がある。 エントランスに入ると目の前に3階まで吹き抜けられた階段が見える。 たくさんの花があちこちに生けられていて、周りは、着物を着た人、ドレスを着た人、たくさんの人のにぎやかな声が響いていた。 そして、限られた人しか入らない、2階の奥には、いくつもの個室があった。その中の1つ…、  あたしは真っ白なドレスに身を包んで、大きな鏡の前に座っている。  「髪、キツくないですか?」 そう言って、ヘアメイクの女性は、あたしの髪を美しくアップにまとめてくれていた。大体まとまったところで、手を離した。  「ちょっと失礼しますね。」  そう言って彼女は出ていった。
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