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その日から、私達は恋人と云う関係になった。
一緒にお昼を食べたり、手をつないだり…キスをしたり。
まだ子供だった私達は自分達が出来る精一杯で愛し合った。
覚えたばかりのセックスは拙く、それでも優しく触れてくれる彼が愛おしくて、私は彼を受け入れる行為が好きになれた。
私達は幸せだった。
ずっと幸せになるつもりだった。
あの女が間に入らなければ…或はまだ愛し合っていたのかもしれない。
でも、この時は彼女の思惑に気付く事など出来はしなかったのだ。
お互いしか見えていない私達には。
握った手はまだ、幸福に満ちていた。
静かに、そっと。
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