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すれ違い~揺れ動く心~
麻衣は小雪を探していた。麻衣が公園を見回すと、公園の隅のベンチに人影が見えた。
(小雪かな…?)
麻衣はその影に近づく。
(…男?)
麻衣はだいぶ目が慣れて少しずつその人影がはっきり見えてきた。
………………
(……拓君?)
そしてようやくはっきり見えた。 拓が小雪を胸で抱いていて小雪は拓にしがみついていた。それを見た麻衣は、その時は辛いとかの気持ちではなかった…ただ、その光景を見てるいることが嫌だった……。そして麻衣がその場から離れようとした時。
「麻衣じゃん!? 来てくれたんだ。」
涙まみれの小雪が麻衣に抱き着いてきた。
「ごめんね。お風呂入ってて気付かなかったんだ。」
麻衣は小雪の頭を撫でながら優しく声をかけた。 すると小雪の後ろから拓がやってきた。
「ど、ども、え~と今晩は。」
拓は照れを隠しながら麻衣に声をかけた。麻衣は、
(……………)
「こんばんは」
と返して、また小雪の頭を撫でだした。その時
「麻衣~。麻衣が来てくれるまで、たっくんに相手してもらったんだけどさ…たっくん、てんでダメで…」
麻衣は手が止まった…
「で、でも良かったぢゃん!」
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